2012年8月1日水曜日

こわい話 その1



江戸時代中期の画家、円山応挙が足のない幽霊を描いてからは
幽霊には足がないというのが世の共通認識。
だけど私の見た幽霊は胸から下がありませんでした。

その夏、不思議な道の迷い方をした末に
田んぼのど真ん中で幽霊と出くわしました。
年の頃は昔の40代半ば、
肩のあたりに当て布をした絣のような着物を着た女性でした。
横顔だったので表情はわかりませんでしたが
悲しんでいるとか恨んでいるとか
そういった気配はなく
ただ歩いているところをたまたま見かけた
そんな印象でした。

もともとそういう経験が多少なりともあったのですが
その年はほかにも勘弁してほしい迷惑な経験をした私は
たまりかねて心霊の大御所にして友人のAさんと会うことに。
2人で向かったのはチェーン展開している近所の喫茶店。
席につき、水が運ばれた時に私は絶句しました。
2人しかいないテーブルに3つグラスが置かれたんです。

「気をひろったな」。
心霊師匠は涼しい顔でひと言そう発しました。
その時はわかったようなふりをしましたが
20年たった今も未だよくわかっていません。
連絡をとりたい相手に念を送ると
本当に電話がかかってくる。
あの遊びがいけなかったんだろうか。

2 件のコメント:

  1. 怖い。恐ろしい話ですね。
    途中まで、肥溜めに落ちていた人の話かと思っていたら
    本当の心霊話だったので、恐怖感倍増でした。

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  2. じつは今も昔も霊を
    あまり怖く思っておりません。
    ただちょっとゾワゾワするので
    その気持ち悪さはやだなぁ~って感じです。
    その当時は「何かある」日は
    なんとなくわかったんですよ。ふふふ。

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